破産の免責と別除権

破産手続における免責と別除権との関係を取り上げます。

別除権は免責の対象外

 破産者の所有する財産に、破産者自身の債務の担保のために、抵当権を設定した場合、当該債権者は、破産手続では、別除権者となります(破産法65条)。そして、抵当権は、免責の対象とはなりません。

 被担保債権は、別除権として、破産手続外で担保権の価値の範囲内で担保物件から優先弁済を受けることが認められています(破産手続における別除権参照)。

住宅ローンの場合

 別除権が免責の対象外ということを住宅ローンを例に説明します。大阪地裁では、破産者が不動産を所有している場合、原則、管財事件として処理します。オーバーローンの不動産の場合、同時廃止で処理できる場合があります(オーバーローン不動産の破産(同時廃止)での取扱い参照)。同時廃止として処理された場合、別除権の免責の問題が顕在化します。

 破産者の自宅不動産に、住宅ローンのために抵当権を設定している場合、破産者が免責許可決定を受けた後も、住宅ローン債権者は、抵当権を実行することができます。したがって、破産者は、自宅不動産を失うことになります。

 抵当権の実効によって、回収できなかった住宅ローン債権の残額には、免責の効果が及びます。したがって、免責許可決定を得れば、破産者は、自宅不動産は失いますが、ローン残額を支払う必要はありません。