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破産手続における生活保護法に基づく請求権の取扱い


生活保護法63条・78条に基づく請求権の破産手続における取扱いを取り上げます。

生活保護法の改正

 生活保護法63条・78条に基づく請求権のうち、78条の費用徴収請求権は、平成26年7月に改正法で、変更がなされました。

生活保護法63条(費用返還請求権)

 生活保護法63条は、被保護者が「急迫の場合等において資力があるにもかかわらず」、生活保護を受けた場合に、受けた保護金品に相当する金額の範囲内で、保護費を返還しなければならないと規定しています。

生活保護法78条(費用徴収請求権)

 平成26年7月に改正法が施行され、生活保護法78条1項は、「不実の申請その他不正な手段により」生活保護を受けた場合、保護費の全額又は一部を不正受給者から徴収するほか、徴収する金額の40%以下の金額を徴収することができると規定しています。

 そして、78条1項に基づく請求権は、78条4項により「国税徴収の例により徴収」できると規定されています。

破産手続における取扱い

 平成26年7月の改正法の施行前後で、以下のように、破産手続における取扱いが異なります。

生活保護法改正前の取扱い

 平成26年7月1日より前に支払われた保護費に関しては、破産手続開始決定前の原因によって生じた費用返還請求権と費用徴収請求権は、いずれも破産債権(破産法2条5項)となります。

生活保護法改正後の取扱い

 平成26年7月1日以降に支払われた保護費は、費用返還請求権と費用徴収請求権で取扱いが異なります。

 破産手続開始前の原因によって生じた費用返還請求権は、破産債権となります。

 一方、破産手続開始前の原因によって生じた費用徴収請求権は、租税等の請求権に該当することになります。

 したがって、破産手続開始決定時に納期限が到来していないもの又は納期限から1年を経過していないものは、財団債権(破産法148条1項3号)となります。破産手続開始決定時に納期限から1年を経過したものは、優先的破産債権(破産法98条1項)となります(破産債権の種類と優先順位参照)。


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