破産手続開始申立ての取下げを取り上げます。

破産手続開始申立ての取下げ

 破産手続開始申立てをした者は,破産手続開始決定前に限って,申立てを取下げることができます。

 破産手続開始決定は,確定前に効力が生じ,破産者の管理処分権の制約,破産債権者の権利行使の制約など利害関係人に対して広く効力が及びます。そのため,取下げることができる時期を破産手続開始決定前に限定しています。

 また,開始決定前であっても,保全処分がなされた後は,裁判所の許可がなければ申立てを取下げることができません。

 自己破産の申立てを取下げるケースは,申立後に任意整理や個人再生の見込みが立った場合が考えられますが,取下げる例はあまりありません。

破産手続開始申立ての取下げの方式

 破産手続開始申立ての取下げは,書面で行う必要があります。なお,債権者による破産申立ての場合,債務者の同意は必要とされていません。

破産手続開始申立ての取下げの効果

 破産手続開始申立ての取下げが行われると,破産手続は終了します。

 なお,債権者による破産手続開始申立ては,裁判上の請求として時効中断の効力が認められます。申立てが取下げられると,裁判上の請求としての時効中断の効力は失いますが,催告としての効力は有します。