債務整理の種類
弁護士が行う債務整理は、①任意整理、②自己破産、③個人再生の3つがあります。また、利息制限法を超える利率で利息を支払っている場合は、過払金が発生しているかもしれません。
弁護士は債務整理の相談の際は、①任意整理→②自己破産→個人再生の順に手続きの選択を検討します。
それぞれの手続きの概要については、以下のリンクからそれぞれのページをご参照ください。このページでは、債務整理に共通する事項について簡単に説明します。
弁護士に債務整理を依頼すると、返済が止まる
弁護士に債務整理を依頼すると、弁護士は貸金業者に受任通知を送ります。受任通知が貸金業者に届くと、貸金業者への返済は、いったんストップします。また、貸金業者から債務者へ直接の連絡もなくなります。
もっとも、貸金業者への返済・貸金業者からの取立は、いったんストップするだけで、債務がなくなるわけではありません。貸金業者が訴訟を提起することは制限されません。貸金業者によっては、比較的早くに訴訟提起する場合もあります。
取引履歴の開示
弁護士は、貸金業者に対して、取引履歴の開示を求めます。現在では、取引履歴の開示を拒否する貸金業者はまずありません。
消費者金融は、比較的早く取引履歴が開示されます(おおむね1か月前後)。カード会社は、加盟店からの集計を待ってからになるので、取引履歴の開示が遅い傾向があります。
利息制限法への引き直し計算と債務の確定
取引履歴が開示されたら、利息制限法を超過する利率での取引があれば、利息制限法の制限利率に引き直し計算を行います。この段階で、一応、債務の額が確定することになります。
引き直し計算の結果、過払金が発生している場合には、貸金業者に過払金の返金を求めます。法律事務所エソラでは、訴訟による高額の回収を図っています(過払金の額が少なく、費用対効果から訴訟をしないこともあります。)。
債務整理の注意点
債務整理を行う場合の主な注意点をまとめておきます。
クレジットカードは使えない
債務整理の対象となる貸金業者のクレジットカードは使えません。クレジットカードで公共料金や保険料等を支払っている場合は支払方法を変更していただく必要があります。
銀行口座が凍結される
銀行のカードローンを債務整理する場合、銀行口座が一時、凍結されます(保証会社の代位弁済後は使えることが多いです。)。給与の指定口座になっているとか、公共料金を口座引落にしている場合は、変更していただく必要があります。
信用情報への掲載
債務整理を行うと、ブラックリストに載るのでは?と心配される方がいます。ブラックリストというものは存在しません。
信用情報機関の信用情報というのが存在します。貸金業者から借入れをすると、信用情報には、いつ、どの会社から、契約限度額いくらの契約をしたのか等の情報が掲載されます。
債務の延滞があると、延滞していることが信用情報に掲載されます。そもそも、延滞がなくても上記の情報は、掲載されています。スマートフォンを割賦で購入されている方が多いと思いますが、スマートフォンを割賦で購入すると、信用情報に掲載されます。したがって、信用情報に何の情報も掲載されていない人は少ないでしょう。
債務整理を行うと、信用情報に債務整理を行ったということが掲載されます。ただし、過払金の請求をしたことは信用情報には掲載されません。