非減免債権

 破産手続きには,免責されない非免責債権が存在します(破産の非免責債権参照)。個人再生手続きにも同じく,非減免債権が存在します。

 非減免債権とは,保護の必要性の高い債権について,再生計画において当該再生債権者の同意がある場合を除き,減免の対象とならない債権です。

非減免債権の種類

 非減免債権には,次のものがあります。

 ①再生債務者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権

 ②再生債務者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権

 ③養育費請求権を含む再生債務者の扶養義務等の請求権

個人再生手続きにおける養育費の取扱い

 非減免債権の一つである養育費が個人再生手続きにおいて,どのように扱われるのかを見てみましょう。再生手続開始決定時において既に発生している養育費なのか,将来の養育費かで区別されます。

再生手続開始決定前に発生していて未払いになっている養育費

 債権者の同意がない限り,再生計画において債務の減免をすることができません。そのため,再生計画が認可されても債務が減免されません。ハードシップ免責が認められた場合も免責の対象になりません。

 非減免債権のうち債権調査手続で確定した債権は,再生計画で定めた弁済期間中,再生計画で定めた一般的基準に従って弁済すればいいとされています。弁済期間満了後に残額を支払うことになります。つまり,再生計画においては,非減免債権の有無にかかわらず,権利変更の一般的基準を決めることになります。

 債権調査手続で確定しなかった債権は劣後化し,再生計画で定めた弁済期間満了時に全額弁済することになります。そのための支払原資を確保しておく必要があります。

再生手続開始決定後の将来の養育費

 将来の養育費は,日々発生する債権なので,共益債権と解されています。共益債権は,再生手続に関係なく,随時弁済する必要があります。

 将来の養育費の支払は,再生計画の履行に影響するので,養育費の支払を前提として,履行可能性を検討する必要があります。